こんにちは!一ヶ月ぶりの更新です。今日の記事は、牛乳を飲むとお腹がごろごろする原因についてです。
子どもの頃平気でも、歳をとるにつれて牛乳が飲めなくなる方も多いようです。
なぜ牛乳を飲むとお腹がごろごろするか?
なぜ牛乳を飲むとお腹がごろごろしてしまうのか。原因は、牛乳の炭水化物の主成分である、乳糖(ラクトース)にあります。
この牛乳に含まれている乳糖(ラクトース)は、グルコースとガラクトースがくっついてできている、二糖類と呼ばれるものです。
人間は、このつながった状態では吸収できないため、ラクターゼという分解酵素で切り離します。そうしてばらばらになったグルコースとガラクトースを小腸で吸収します。
さて、問題になるのが、分解するために使うラクターゼ(乳糖分解酵素)という酵素。乳糖不耐症とはこのラクターゼの働きが弱いために、乳糖の分解が十分に行えずに下痢や腹部の不快感などの症状を引き起こすものです。
イメージ図母乳にも乳糖は含まれており、それを分解するのにラクターゼが必須なので、乳児期は強く働いています。
そして歳をとるにつれてラクターゼの働きは弱くなります。子供の頃は平気だったのに・・・、という方も多いと思いますが、自然なことです。
どうすればお腹がごろごろしないか
さて、お腹がごろごろする原理について説明しましたが、次にどうすればいいかと言う話です。色々とありますが、思いつくものを挙げていきます。
1,乳糖が分解されている牛乳を飲む
具体的な商品名をあげるなら、例えば雪印さんのアカディ。
他社でも出ているかもしれません。乳糖が分解されていると書かれていれば、大丈夫なはずです。 これらは、乳糖をラクターゼ(乳糖分解酵素)により分解した製品です。
そのため、ラクターゼの働きが弱い人でも、ごろごろせず飲むことができます。 お菓子を作る際にもお勧め。
2,代替製品として、ヨーグルト、チーズ、豆乳等を摂取する
これは直接的な改善になっていませんが・・・。 豆乳には乳糖は含まれていないので、乳糖不耐症の方でも安心して飲むことができます。
乳製品の加工品である、ヨーグルト、チーズは、乳糖が微生物の働きによって乳糖が減るので症状が出ない可能性もあります。 とはいえ、いくらかは残っている(ヨーグルトは5割以上は残っていると思います)ので、食べられるかどうかは人によります。
3,ゆっくり飲む、温めて飲む
乳糖不耐症の方は、乳糖を分解するラクターゼの働きが落ちている状態です。 働きが落ちているだけで、全く無くなっているわけではないので、ラクターゼが乳糖を分解しきれるように、ゆっくり飲めば牛乳を飲めることがあります。
飲めるかどうかはラクターゼの働きによるもの、つまり個人差が大きいので、少しずつなら飲める方もいれば、少しずつでも全く飲めない方もいると思います。
また、分解酵素は冷たいと効果が落ちるので温めてあるほうがラクターゼがよく働くかもしれません。
4,少量ずつ摂取して、ラクターゼの働きが強くなる事に期待する
乳糖を習慣的に摂取することにより、ラクターゼの働きが強くなる可能性があります。
なので、上記の3や2と組み合わせて、少しずつ量を増やしていけばある程度は飲めるかもしれません。 酵素の働きは個人差が非常に大きいので、良くなるとは断言できませんが・・・。
※これらは、あくまで乳糖の分解酵素の働きが弱いことから起こるものです。よく混合されるもので、牛乳アレルギーがありますが、アレルギーは牛乳のたんぱく質を原因とするものであり、上記の対策ではアレルギーを防ぐことはできません。
まとめ
あまり解決してないかもしれませんが、やはり乳糖が分解されている牛乳を飲むことが、一番確実です。
あとは通常の牛乳でも、少量であれば飲めるかもしれないし、ヨーグルトを少しずつなら食べられるかもしれないので少しずつ摂取し、ラクターゼの活性化に期待するのも良いと思います。
日本人はラクターゼの活性が遺伝子的に弱いらしいですね。これが原因で、「牛乳有害論」なるものが度々意見として挙がってきます。
牛乳は日本人にとって吸収しにくく、カルシウム源としても適さない・・・、というような意見ですね。これについては書くと長くなるので、そのうち別記事にまとめようと思います。