こんにちは、今日の記事は寒天とゼラチンの違いについてです。
皆さんは寒天とゼラチンの違いについてご存知でしょうか。 どちらも水分を固めゼリーにする事ができますが、実は由来も性質の違うものです。
ゼラチンと寒天
ゼラチンとは、簡単に言ってしまえばたんぱく質であり、 動物の結合組織の主成分であるコラーゲンに熱を加えて抽出したものです。
ゼリーやババロア、ムース、マシュマロ、グミ等に使われます。
それに対し寒天は、簡単に言ってしまえば炭水化物であり、 天草やオゴノリ等の海藻の粘液性分を乾燥させたものです。
寒天はゼリー、羊羹、杏仁豆腐やところてん等に使われます。
たんぱく質と炭水化物ですから、 どちらもゼリーを作る事ができるとはいえ、性質の全く違うものなのです。
ゼラチンと寒天の性質の違い
カロリーは?
ゼラチンはたんぱく質で、寒天は難消化性の炭水化物(要は食物繊維)なので寒天のほうがヘルシーです。 とはいえ、ゼリーに使うゼラチンの量など数グラムでありカロリーとしては20kcal前後ぐらいしか変わりません。
食感は?
ゼラチンはつるつる、ぷるぷるとした食感をしており ゼリーというと想像がつきやすいと思います。
寒天は、杏仁豆腐やとろこてんを想像するとわかると思いますが ほろほろと崩れるような食感です。
凝固温度は?
ゼラチンは凝固温度が低く、冷蔵庫に入れないとかたまりません。 夏場では室温で放置しておくと溶けます。 また凝固温度が低いため、口の中に入ると溶けるような食感を味わえます。
寒天は凝固温度が高く、室温でも固まることがあります。
溶解温度は?
ゼラチンは50~60度で、あまり加熱しすぎるとたんぱく質が変性して固まりにくくなります。 寒天は90度以上と高く、沸騰させた湯でよく溶かして使用します。
性質は?
ゼラチンはたんぱく質であるため、たんぱく質を分解する酵素を持つ生の果物(パイナップルやキウイ等)を 混ぜ込むと固まらないことがあります。 缶詰等では酵素が熱で死んでいるため、ゼラチンでも固めることができます。
寒天は酸に弱く、酸の強いものと一緒に加熱すると固まらないことがあります。 先に寒天をよくお湯で溶かし、寒天液を作ってから混ぜ込むようにすると固まります。
ゼラチンと寒天は同じく水分を固めることができますが、上記のように性質が全く違うものです。
中にはゼラチンと寒天を組み合わせ、より良い食感を目指したレシピもあります。 ゼリーや寒天は作りやすく、またコストもあまりかからないのでデザートにお勧めです!