こんにちは。今日は久しぶりのビタミンシリーズです。
ビタミンDとは
ビタミンDは脂溶性ビタミンの一種であり、 ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)とビタミンD3(コレカルシフェロール)の二種類があります。
ビタミンD2は主に植物性食品に含まれており、ビタミンD3は主に動物性の食品に含まれています。
食品以外にも、7-デヒドロコレステロールというビタミンDの前駆体から、紫外線を浴びることにより
ビタミンDを作ることができます。
作ることはできますが、食品からの摂取もないと不足してしまうため、ビタミンとなっています。
性質としては、光、熱、酸素にやや不安定ですが、調理による損失は少なめです。
ビタミンDの働き
ビタミンDは腎臓にて活性型に変換され、カルシウムやリンの吸収を促進したり、骨の形成を促進したりします。
働きとしてはシンプルですが、ビタミンDもカルシウムも不足しやすいため、ビタミンの中でも重要度は高いと思います。
ビタミンDは栄養機能食品としての表示をすることができ、 「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。」 と表示することができます(下限値1.5μg、上限値5.0μg)
ビタミンDを多く含む食品
ビタミンDは、ビタミンD2できのこ類(干ししいたけや乾燥きくらげ)に多く含まれ、 ビタミンD3で魚介類(うなぎ、煮干し、いわし等)に多く含まれています。
100g中では、
きくらげ(乾)………440μg
干ししいたけ……17μg
いくら……………44μg
鮭………………33μg
煮干し…………18μg
ビタミンDの一日に必要な量
ビタミンDの一日に必要な量は、推奨量で成人男女ともに5.5μgとなっています。
平成24年度国民健康栄養調査では、ビタミンDの摂取量は成人の中央値で2.7μgと、ずいぶん不足しているようです。
ここまで不足しているのは、魚介類のきのこ類の摂取が盛んでないためだと思われます。
積極的に魚介類やきのこ類を摂るべきですが、ビタミンDの不足は骨へ多大な影響を与えるため、サプリメントや栄養機能食品の利用も良いと思います。
ビタミンDの欠乏症や過剰症
ビタミンDの欠乏症としては、子どもでくる病、大人では骨軟化症、身近な例では、高齢者の骨粗しょう症の原因になったり、骨折しやすくなったりと、 ビタミンの中では欠乏症が問題として現れやすいのが特徴です。
もちろんそれらは、ビタミンDの欠乏だけでなく、カルシウムの欠乏も要因にあるため、 骨に対する意識を高めてビタミンDやカルシウムを積極的に摂取する必要があります。
ビタミンDは脂溶性であり、過剰症も報告されています。
カルシウムの吸収が多くなりすぎてしまい、高カルシウム血症、腎臓障害、尿路結石、軟組織の石灰化、 他にも嘔吐や食欲不振、体重減少などが起こる事があります。
日本人の食事摂取基準では耐用上限量が50μgに設定されています。
通常の食事をしていて過剰症になることはありませんが、サプリメントなどで摂り過ぎないように注意しましょう。