こんにちは!前回の記事で化学調味料、うま味調味料についての話を書きました。今回の記事で最も関心が高いと思われる、化学調味料、うま味調味料は安全なのか?というテーマについて書きます。
各種機関などの判断
1960年代に中華料理を食べた人が、頭痛、顔面の紅潮、身体の痺れなどをきたしたことから、中華料理に多く含まれるグルタミン酸ナトリウムが原因ではないか?としてグルタミン酸ナトリウムの安全性が疑問視されました。
そこで、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議などで繰り返し追試が行われましたが、通常の経口摂取ではヒトに対する毒性は確認できず、いわゆる中華料理症候群を引き起こす根拠も見当たらないという結論に達しました。
米国食品薬品局では、「3g以上の摂取をしたヒトで、頭痛などの軽い症状を引き起こした例があるが、一食あたりのグルタミン酸ナトリウムの使用量は0.5g以下であり、通常摂取では安全である」という報告をしています。
国立健康・栄養研究所でも、「通常の食事に含まれる量での摂取はおそらく安全と思われる」としています。
結局のところ安全なのか?
医中誌で検索もかけてみましたが、なかなか良い論文は見つけられず。ただ、グルタミン酸ナトリウムの過剰摂取と網膜の問題との関連が、動物実験により示唆されているというものが見当たりました。
肥満やインスリン抵抗性、脂質異常症などについては、マウスの二世代研究でも関連が見られなかったようです。
調べた中では、FDAや国立健康栄養研究所の出している科学的根拠以上のものは見当たらなかったため、私の結論も、通常の食事で摂取する分にはおそらく安全、といったところです。
ただし、過剰摂取による問題が示唆されている研究はあるため、過剰摂取にならないよう注意は必要だと思います。グルタミン酸ナトリウムは多量に含まれていても、味が飽和してしまい感じることができないため、そのまま食べてしまう可能性があります。
グルタミン酸ナトリウムのうま味は、少量でも感じる事ができるので特に変化ないからといってドッサリ入れるような事はしないようにしましょう。まあ、過剰に摂取すれば危ないかも、なんていうのは、砂糖や塩も一緒ですし、そういった意味では普通の調味料と言えるかもしれません。