こんにちは!今日の更新はカレーに蜂蜜を入れるタイミングについて。皆さんは、カレーの箱にこういった注意書きがあるのはご存知でしょうか。
「調理後に市販のはちみつを加えると、とろみが弱くなる場合があります。はちみつを使用する場合は、ルウを入れる前に、具材と一緒に弱火~中火で20分以上煮込んでください」
検証
カレーをマイルドにする時、蜂蜜を加えることがありますが、加えるタイミングによってはとろみを弱くしてしまうようです。 本当にとろみを弱くしてしまうのか、ちょっと試してみました。
カレーのとろみは小麦粉やじゃがいものでんぷん質であるため、同じように小麦粉でとろみをつけて検証します。 小麦粉を溶いて加熱しとろみをつけ・・・。
蜂蜜を入れてみます。
数時間待ってみると、
な、何も変わらない・・・。
考察
蜂蜜がなぜとろみを弱くするかというと、蜂蜜に含まれるアミラーゼという酵素の働きによるものです。 アミラーゼは、でんぷんを分解する事ができ、カレーのとろみは小麦粉のでんぷんでついています。
つまり、アミラーゼがとろみの元を分解してしまうのです。 ただしこのアミラーゼは熱に弱いため、加熱することで働きを失います。
そのため、箱の注意書きには、ルウを入れる前によく煮込んでくださいとあります。今回の検証では、ぬるいぐらいの状態に蜂蜜をたっぷり入れたので、もしアミラーゼが含まれているならすぐにサラサラになるはず。 にも関わらずサラサラにならなかったということは、この蜂蜜が加熱処理をされていて、アミラーゼが失活しているということでしょう。
高級な蜂蜜では、濾過しただけで加熱処理をしていないようなものもあるようなので、そういった蜂蜜はしっかりと加熱しないとサラサラになるかもしれません。
アミラーゼは唾液にも含まれているため、スプーンで味見→味の調整→同じスプーンで再度味見というようなことをすると、カレーにアミラーゼが混入する事があります。
極微量ですが、一晩も働き続ければスープ状にする事ができるため、このパターンでサラサラにしている方もいるのでは。
結論としては、アミラーゼが失活しているような蜂蜜(加熱された安いもの)ならいつ入れても恐らく変わりません。
とはいえ、もしサラサラになったら嫌なので、蜂蜜はルウを入れる前に入れ、しっかりと煮込むのが良いでしょう。 これ以外に、唾液アミラーゼによる分解にも注意してください。 味見をした際はスプーンはそのまま戻さず、しっかりと洗ってから再度味見をするようにしましょう。
こちらの記事にも書きましたが、ちょっと唾液が混ざっただけでサラサラになったりするので・・・。
ネット上では寝かせたカレーがさらさらになるという話がよくあるので、みんな良い蜂蜜を使っているのかなあ・・・。 それとも唾液が入っちゃってるのか、別の要因か。気になるところです。