こんにちは!今日の更新は妊婦の魚介類の摂取量についてです。魚介類は優れた脂肪酸やミネラル、良質なたんぱく質を含み、基本的には摂取が推奨されますが妊娠している方は少し注意が必要です。
摂取に注意が必要なのはなぜか
魚は基本的には体に良いものですが、種類によっては微量の水銀を含んでいることがあります。魚がなぜ水銀を含むのかというと、食物連鎖によります。
水銀は自然界に存在するものなので、それを小さい魚が取り込み、大きい魚が小さい魚を食べ・・・、といったように濃縮されていきます(生物濃縮)。生物濃縮で懸念されるのは水銀だけではなく、他重金属類、ダイオキシン類、最近では放射性物質も問題にされています。
基本的には、毎日まぐろばかりを食べ続けるなど偏った食生活をしなければ、一日摂取量を超えることはありません。なので大多数の方は深く気にすることではないのですが、妊婦さんは特別注意が必要なのです。
妊婦が水銀に注意するべきなのはなぜか
水銀は通常、少しずつ体の外へ出ていくため(二ヶ月で取り込んだ量の半分に)、平均的な食生活をしている限り水銀は溜まっていかず、健康に影響は出ません。しかし、胎児では水銀を排泄できず、蓄積していく可能性があります。
そのため、妊婦さんは注意が必要と言われています。妊娠に気がつくのが遅れてしばらく大量に食べている場合もあると思います。胎児は胎盤を通して水銀を取り込みますが、胎盤はおよそ4ヶ月程度でできます。胎盤ができる頃には、体内の水銀の量は減少ため、妊娠に気がついた時から注意することで十分対応できると考えられています。
どれぐらい摂っても良いのか
詳しくはこちらを参照していただきたいのですが、大体の目安は、キンメダイ、メカジキ、本マグロ、メバチマグロなどが1人前で週一回。キダイ、ミナミマグロなどで週2回食べても問題ないようです。
こうしてみると、制限は結構厳しめというか、ほとんど食べられませんね。寿司なんかに行ったら、1ヶ月分は摂取できそうです。もちろんこれを超えて摂ったからと言って、障害の出る可能性が急上昇するわけではありませんが、食べ過ぎないに越したことはないと思います。
また、鮭や鯵、鯖などは水銀は多くないため、特に制限はないようです。厚生労働省のページを見ていると、水銀が少ない魚介類は積極的に摂取して欲しいようで、文面のあちこちにそのような意思が読み取れます。
肉類や乳製品ばかり摂っていると、コレステロール値の上昇や肥満を招きますし、それはそれで胎児には良くないので、まあ結局のところ、色々な食品をバランス良く摂るべきという結論に落ち着きます。