こんにちは。今回の更新は貝毒についてです。最近ニュースで貝類の毒素について報道されていたので、どんなものがあるのかをまとめてみたいと思います。
貝類の毒素とは?
まず貝に毒があるのかと思われる方もいるかも知れませんが、時期により貝類は毒を持つことがあります。
毒をもつ原因は、貝が有毒プランクトンを餌として食べることによりその有毒成分を中腸線に貯めることにより有毒化することです。
この有毒プランクトンの種類により貝が蓄積する毒素が変わります。
世界全域で5種類程があるとされていますが、そのうち日本でよく発見される毒素は2種類です。
麻痺性貝毒
1つ目が今ニュースにもなっている麻痺性貝毒です。
主に二枚貝類にこの毒化が起こりますが、過去にはホヤでもこの食中毒が発生しました。発生場所は北海道から沖縄までと広域です。
症状は食後30分程度で軽度の麻痺が起こり、次第に全身に広がります。運動失調、言語障害、呼吸麻痺などを起こして死亡するケースもあります。現在麻痺性貝毒による有効な治療法や解毒剤はありません。人工呼吸などで適切な処置をし、時間とともに毒が排泄されることで回復します。
下痢性貝毒
2つ目が下痢性貝毒です。
こちらも麻痺性貝毒と同じく、二枚貝類の毒化が起こります。
症状は食後30分から4時間以内に起こります。消化器系の障害で、下痢、吐気、嘔吐、腹痛などです。通常3日程度で回復し、死亡例はありません。
下痢性貝毒は日本で最初に発見された貝毒ですが、1980年台後半以降は市販品に寄る食中毒は起こっていません。
対策は?
毒化された貝は出荷規制されるため、市販品として買う分にはよほど運が悪くない限り問題ないと思います。
問題は個人で貝を摂ったときです。潮干狩りなどで摂った際に、毒化した貝が紛れ込むことがあります。
今回(2018年)に多発した貝毒に対し、潮干狩り場では注意喚起を行い、摂れた貝を安全な貝を交換するなどの措置をとっていました。
そういった情報が流れているシーズンは、安全対策を行っている潮干狩り場を選ぶと良いでしょう。
まとめ
普段身近な貝ですが、このように毒化することもあります。毒化した貝は加熱処理しても毒が消えることはありません。また、見た目で判断することもできません。
有料の潮干狩り場で採る分には情報提供や安全対策がされていると思いますが、そういった会場以外では危険もあるので採らないようにしましょう。また、会場として設定されている以外のところで勝手に取ると、漁業権侵害ですので注意。
0 件のコメント:
コメントを投稿