こんにちは!今日の更新は、日光浴とビタミンDの関係についてです。
ビタミンDは、骨の形成が主な働きですが、心疾患系や免疫系に対しても様々な作用が報告されている、大事なビタミンです。
そんなビタミンDですが、実は日光を浴びることで生成されるのはご存知でしょうか。
ということで、ビタミンDの特性について書いていきます。
ビタミンDの概要
ビタミンDは脂溶性ビタミンの一種で脂に溶けるビタミンです。
植物に含まれるビタミンD2と魚肉に含まれるビタミンD3があります。
ビタミンDは骨の形成に必須な栄養素であるにも関わらず、含まれている食品がかなり偏っています。
植物に含まれるビタミンD2は、野菜、穀物、芋類には含まれておらず、きのこ類にしかありません。
きのこ類でも、普通のきのこではなく、干ししいたけや乾燥きくらげ等特定の種類に偏っています。
ビタミンD3も、魚肉や魚の肝臓には含まれますが、他の動物性食品にはほとんど含まれていません。
このように、ビタミンDを含む食品は非常に偏っています。
きのこと魚が嫌いな子供がいたら、ビタミンDをほとんど食事から摂れないということです。
魚嫌いなんて珍しくもないし、これだけ不足しやすいビタミンというのは他に無いように思います。
ビタミンDの主な作用
ビタミンDの主な働きは、腸管からのカルシウム吸収の促進、骨の形成の促進です。
基本的には骨を強くするよう作用します。
少なければ骨がもろくなり、多すぎるとカルシウムを吸収しすぎてしまい、高カルシウム血症や、組織の石灰化などをきたします。
ビタミンDは不足しがち
ビタミンDは、含まれている食品が限られているので、不足しがちな栄養素です。
食事摂取基準によると目安量は8.5μgですが、20歳以上の方の摂取量の中央値は、国民健康栄養調査によると3.8μgです。
目安量を大幅に下回っており、不足している方が多くいらっしゃると思われます。
なぜ不足しがちなのかというと、先程書いたとおり、含まれている食品が偏っているためだと考えられます。
魚嫌いな方は魚からビタミンDを摂取できませんし、きのこも多く含まれているのは干してあるものだけです。
きくらげは干しきくらげをよく使いますが、椎茸は干しより生のほうが使われるのでは。
ビタミンD摂取を考えて、干し椎茸を使っても良いかもしれませんね。
ビタミンDは日光で生成される
そんな不足しがちなビタミンDですが、実は日光浴をすると体が合成してくれます。
日本人の食事摂取基準にも日光とビタミンDの関係は記載されています。
例えばこちらの図。
北海道と沖縄では、日光でビタミンDを5.5μg生成するまでの時間がだいぶ違うらしい。
日差しの強い沖縄では短時間でビタミンDを生成することができ、北海道では時間がかかります。
こういうのを見ると、北海道の人は骨が弱く、沖縄の人は骨が強いのか?という仮説が思い浮かびますが、そこはそうでもないらしい。
大腿骨近位部骨折を地域別に発生率を見たとある研究では、むしろ沖縄(というか日本の西側)全般で高かったという結果があります。
骨折に関与するのはビタミンDだけの影響ではないためそういう結果になっていますが、ビタミンD自体は沖縄の人のほうが多く生成していると思われます。
まとめ
骨を強くする働きを持つビタミンDですが、きのこや魚等、一部の食品にしか含まれておらず、日本人は不足しがちな栄養素です。
そんな不足しがちなビタミンDですが、日光を浴びる事でも生成されます。
近頃は新型コロナウイルスの影響等により、外出する機会も減っているかもしれません。
窓際で軽く日に当たるだけでも十分なので、日光浴も悪くないかもしれません。
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